2016年4月4日月曜日

誕生、民事信託士・・

民事信託士が誕生しました。東京でのシンポジウムで発表があり、それに参加してきました。
民事信託士?何じゃそれ?ですね。民事信託士協会が主催の認定考査なるものを受験して、合格すると晴れて民事信託士です。受験資格は、弁護士、司法書士のみです。ココで行政書士から横やりが入ったそうです。「なんで行政書士はイカンのだ!」と。理由の説明もありましたが、ここで言ってもしょうがありません。ところで、彼らはなんか勘違いが多いように感じるのは私だけでしょうか?
本題に。平成27年度第1期合格者は18名。青森、福島、宮城、栃木、山梨、新潟、静岡、愛知、京都、山口、大阪(2名)、東京(5名)(一人聞き漏れ)でした。東京近辺で占めるかと思いきや、地方の方が案外多かったです。正直びっくりでした。
考査の内容は、事前に課題が2問出て(この内容が非常に難しい!)、レポートなどを提出して、弁護士さんなどのチェックが入ります。そしてこの弁護士先生から、強烈なダメ出しを受けます。ハラの中で『こいつは合格できんな』と考えながら添削していたそうです。
結局受験者数は18名で全員合格とのことでしたが、2回目からはそうもいかないとの事前発表がありました。1回目の受験者の方、ラッキーでした。まぁ、海のモノとも山のモノともわからん資格に大枚はたいて挑んだわけですから、それくらいのアドバンテージはあってもいいのかもしれません。
会場では、その場で『民事信託士』さんからの意見発表もありました。その方は、この資格ですぐにどうのこうの、ではないと言ってましたが、「そりゃそうだわな」です。まぁ、長い目で見て「持っていて損ではないかなぁ」くらいでしょうか、今のところは。
ちなみに、家族信託普及協会なるものが別にあります。こちらは民事信託士協会の母体である民事信託推進センターとは別行動で信託を広げようとしています。有名な某司法書士先生も関わっているところです。ところがこの団体『家族信託』という名称を商標登録して、家族信託という言葉はもう勝手に使えないようにしてしまいました。ちなみに『ペット信託』もそうです(商標権は個人のようですが)。やることがどっかの国民みたいです。これについても意見が出ました。私としては、普及協会と言いながら、家族信託という言葉をわがモノにしてしまって普及もへったくれもねぇだろ!という感想ですね。要するに商売道具ですよ、彼らにとって『信託』とは。倫理性、品性を重んじる推進センターは『民事信託士は小さく生んで大きく育てる』がモットーです。家族信託普及協会とでは考え方が相反します。まぁセンターの方は日司連も後押ししてるぐらいだから、お堅いのは当然ですが。
どっちがいいかは、当事者の判断ですけどね。