2015年10月30日金曜日

認知症患者の加害事故・・

宮崎県で、高齢者の運転する車が歩道を暴走し、死者が出るという痛ましい事故が起きました。
報道によると、運転手は認知症の方の様で、過去にも交通事故を起こしたことがあるという。その過去の事故と認知症との因果関係までは不明ではあるが、今回の事故と合わせて世間では厳しい目が向けられているようです。
お亡くなりになった方のご遺族からすれば、加害者が認知症だろうが何だろうが、尊い命を奪われた悲しみや苦しみは計り知れないことであろうと思われます。
私も現在8人の成年後見人や監督人に就任して、その中で、車を運転される被後見人さんはさすがにいませんが、自分の担当している被後見人さんがこの様な事故を起こしたらと思うと、ぞっとします。
そもそも認知症を疑われる方に対して、有効な免許を所持させている行政の責任といったモノはどうなんでしょう。75歳以上から免許の更新は、最寄りの警察署で、更新料も安く、認知症の判断テストを受けてもらうということで1年ごとにするとか、もっと抜本的に改善する必要があると思うのだが。よく、ブレーキとアクセルを間違えたなんてのも、普通ではあまり考えられない事故も、多くはお年寄りです。
ところが、法改正は、国会議員の仕事で、国会議員の中にはお年寄りも多く、自分がその対象になるのが嫌だから、こういった法整備に慎重になっている、なんてことがほんとうにあります。あの老人ドライバーの『枯れ葉マーク』は自分が運転するのはみっともないから、といって法案に難色を示した国会議員がいました。
認知症患者やその家族を全て悪者にするのではなく、この国では、これからこういったことが起こりうるという前提で、世の中の仕組みを作っていく事が必要なのでは、と、この度の事故で思いました。